財務政策・リスク管理政策
ADBは、設立協定の要件以上に保守的な財務政策とリスク管理政策を維持しています。
1. 貸付限度枠と借入限度枠
貸付限度枠:OCR貸付残高、保証および出資の合計額は、請求可能資本、払込資本および準備金(剰余金を含み特別準備金を除く)の合計額を超えることはできません。
借入限度枠:借入および保証の残高は、非借入加盟国からの請求可能資本、払込資本および準備金の合計額を超えることはできません。また、設立協定で規定されている通り、借入総額は請求可能資本以下でなければなりません。
貸付余力

借入余力

高いリスク負担能力
ADBは他の国際開発金融機関の市場慣行に従い、「資本貸付率」(ELR)を通じて自らのリスク負担能力を計測しています。ELRは、貸付・保証ポートフォリオに影響する重要信用事由に耐えるための適正資本量を計測するものです。ELRは2004年に採用され、最低目標水準は35%に設定されました。2007年12月31日時点のELRは44.7%と、この目標水準を優に上回っています。2008年6月、ADBの理事会が新しい適正資本フレームワークを承認しました。新フレームワークの下では、35%というELRの固定目標に基づくのではなく、ストレス試験手法を用いて適正資本量を評価することになります。この手法には、今後10年間における利息計上停止のショックとそれがADBの資本と所得にもたらす影響の予想等が含まれます。この新たなフレームワークにより、変化するポートフォリオのリスク特性のみならず、請求可能資本の構造、優先債権者の地位や開発の要求といった国際開発銀行としてのADBの特質に基づいて適正資本量を評価することが可能になります。この点、新フレームワークはADBのリスク負担能力を動的にかつ包括的に計測するものです。また、毎年評価を実施することで、ADBのリスク負担能力が低下した際には早期にこれを察知し、対応することが可能となります。
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2000
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2001
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2002
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2003
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2004
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2005
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2006
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2007
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ELR (%)
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- |
-
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-
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46.8
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50.5
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49.5
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47.7
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44.7
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ICR
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1.40
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1.50
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1.65
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1.62
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1.45
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1.47
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1.63
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1.51
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2. リスク管理制度基盤
ADBは、その金融活動から生じるあらゆるリスクを完全かつ正確に特定、計測、監視および管理するためのリスク管理制度基盤を確立しています。
信用リスク(借入人):ADBは借入加盟国の信用力を継続的に監視し、厳格な適正資本フレームワークを通じてリスクを管理しています。民間セクターの借入人については、各種の詳細な信用分析や計量的手法を通じてリスクを監視し、各事業の計画案がADBの信用リスク政策に合致しているかどうかを確認しています。
信用リスク(カウンターパーティ):ADBは、投資および資金調達業務から生じるリスクを管理するため、厳格な信用ガイドラインを満たす指定業者およびカウンターパーティに取引先を限定しています。一般的に、ADBがスワップ取引を行うカウンターパーティは以下の条件を満たす必要があります。
- ムーディーズまたはスタンダード・アンド・プアーズによる格付けがA3/A-以上
- ADBとの国際スワップデリバティブ協会(ISDA)マスター契約書に署名している
- ADBとの信用証明付属書(CSA)に署名している
- 信用リスク(発行体):ADBは、質の高い流動性ポートフォリオを維持することにより、発行体リスクの最小化に努めています。投資先は主に、加盟国の政府および政府関連機関、銀行および企業体が発行する債券です。投資先となる社債は、格付けがA-以上のものに限られています。
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市場リスク:ADBは、様々な定量分析の活用を通じて、金利変動による収益の変動から生じる市場リスクを監視・管理しています。
- 流動性リスク:ADBは流動性政策を通じて流動性リスクを管理しています。この政策は、資本市場の不確実性にもかかわらず、あらゆる債務の履行に十分なキャッシュ・フローを確保する内容となっています。
- オペレーショナル・リスク:ADBは、内部統制、監視手続および各種プロセスからなるシステムを維持することによってオペレーショナル・リスクを低減し、許容可能な水準に抑制しています。
ADBは最近、不慮の事故による業務プロセスへの影響を軽減するため、事業継続性計画を強化する戦略を承認しました。
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