SPOTLIGHT 2008年、主要国経済は減速するもアジア途上国の経済成長は堅調、アジア開発銀行予測
ADBの最新レポートによれば、アジア途上国の経済は、主要先進国の同時的な景気減速、食料・燃料価格の高騰、米国における信用危機にもかかわらず、2008年も堅調に成長する見込み。4月2日に発表されたADBの代表的な年次経済刊行物『アジア開発展望(ADO)』2008年版は、アジア途上国の経済成長を2008年7.6%、2009年7.8%と予測している。同報告書は、アジアにおいてインフレ・スパイラルが発生するリスクが明白であると警告し、政策決定者に注意喚起している。さまざまな行政措置や補助金による物価上昇抑制策を講じているにもかかわらず、2008年はインフレが急速に進むことが予想され、アジアとしては10年ぶりの高水準となる可能性があると述べている(記事全文)。
NEWS
北京とシンガポールを結ぶ陸路が開通、第3回GMSサミット

ラオス・ビエンチャンで3月開催された第3回GMS(大メコン河流域)サミットにおいて、中国の温家宝首相、ラオスのブアソーン首相、タイのサマック首相、およびADB黒田総裁の立会いのもと、ラオスの国道3号線の全線が正式に開通した。同線は、北京とシンガポールをつなぐ幹線道路で、今回開通したのは最後まで未開通だったラオス北部の箇所。着工以前は、毎年雨季の4ヶ月間は通行止めとなるため、地元住民にとって基本的な公共サービスへのアクセスが限られていたほか、商売や就労機会の妨げになっていた。しかし今回の開通により、国道3号線はタイのチェンコンと中国のモーハン(磨憨)間約230キロメートルを結び、季節を問わず走行可能な道路となった。これにより、車でほぼ1日走ればタイのバンコクから中国の昆明までたどり着けるようになる(記事全文)。
ADB、新たな長期戦略を決定
ADBは4月7日の理事会で、アジア・太平洋地域の貧困撲滅に取り組む上で新しい柱となる「戦略2020」(Strategy 2020)を定めた。これにより、1日1ドル以下で暮らす貧困層が約6億人とされるアジア・太平洋地域において、ADBは活動の主眼を、(1)全ての人々に恩恵が行き渡る(インクルーシブな)成長、(2)環境に調和した持続可能な成長、及び(3)地域統合の促進、という3つの柱に置いていく。同戦略は、持続可能な貧困削減はより多くの人々が生産的な仕事に従事し、経済成長が環境保護との調和の中で達成され、かつ近隣国同士がより広範囲かつ自由な市場において相互に協力し利益を分かち合うことで初めて実現するとの観点に立っている(記事全文)。
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国内でのADBのイベント
最近のイベント
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4月22日(火)
セーフガード政策改定(SPU)に関する会議
セーフガード政策(SP)とは、ADBが各種プロジェクトを進めていく上で切り離すことのできない、環境、住民移転や先住民の権利などの分野で、住民や住環境に対する影響を防止・緩和するための環境・社会面での配慮のための政策です。ADBでは現在、このセーフガード政策の改定作業を行っており、加盟各国における専門家の皆様から、SP改定案に対するご意見等を伺っています。今般、東京においても、協議の機会をもうけ、ご討議いただきたくことになりました(ADBのSPU関連サイトはこちら)。 |
最近のイベント
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3月4日(火)

CARECセミナーを開催
ADBの中央アジア地域経済協力(CAREC)プログラムは、中央アジア諸国が、開発関係機関と協力しつつ、統合プロセスに必要な投資や規制・政策を、整合性をもって策定、実行、ファイナンスすることを支援するプログラムです。CAREC事務局は、日本、中央アジア諸国、開発機関の関係者を対象に、中央アジアの現状と課題について理解促進を目的とする会合を都内にて共催しました。CARECの活動状況や、貿易、交通、エネルギーといった重要分野における動向などについて、詳細な報告と活発な討議が行われました。 |
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3月17日(月)

ASFセミナーでADB職員が講演
第3回ASFセミナー(日本証券業協会主催)が行われ、地域経済統合室(OREI)の宮地正人シニア・アドバイザーが、「アジア債権市場イニシアチブ」について講演を行いました。同セミナーは、アジア諸国の証券自主規制機関・規制当局の職員を対象とした研修プログラムの一環として毎年行われているもので、今年も、中国や香港、韓国、タイ、ベトナムなどから研修生が参加しました。 |
3月26日(水)

環境と金融に関するセミナーで金副総裁が講演
ADBは、財務省、世界銀行、および国際協力銀行などとの共催で「環境と民間セクターの関与に関するシンポジウム」を開催しました。ADBからは金立群副総裁が来日し、「気候変動がもたらす影響とADBにおけるプライベートセクター関連業務」について基調報告を行いました。シンポジウムでの結果は7月の洞爺湖サミットにも反映される予定です。 |
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4月4日(金)
アリ・チーフエコノミストが来日講演
アジア開発展望(ADO)2008年版の発表にあわせて、経済調査局(ERD)よりチーフ・エコノミストのイフサル・アリが来日、日米欧の景気減速がアジア経済に及ぼす影響や、食料・燃料高が途上国にもたらすインフレ懸念などについて、都内にて講演を行いました。当日は、外交団をはじめ、政府、シンクタンク、マスコミの関係者約70名が参加、講演終了後には活発な意見交換が行われました。同チーフ・エコノミストはまた、滞在中、各種マスコミの取材にも対応しました。 |
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アジア・太平洋地域からの声
2001年5月、タジキスタン南部を襲った地震は、地元ヤーバンにある給水システムを破壊、5万人を超える地域住民だけでなく、家畜や農地に水が行き渡らなくなってしまいました。ADBは、地震発生後すぐに調査団を現地に派遣、その報告をもとに「ヤーバン水緊急復旧プログラム」(360万ドル、2004年終了)を策定・実施。この資金をもとに、サイホンや水路、トンネルなど、地震による直接の損壊を免れたものの、老朽化が進みきちんと機能していなかった施設も、修復・修繕されたのです。ヤーバンにあるサイホンにつながる水道管も、その一例です。パイプは鋼鉄製でしたが30年近く経過していたので、耐久性の高いファイバーグラス製に取り替えられました。こうして2003年10月末には、とりわけ貧困率が高かったタジキスタン南部3州に、毎秒167,000リットルの水を供給できるようになりました。
ロイカサイ村で店を経営するクドラット・サファロフさんは、こうした改善によって人々の可処分所得が増えたといいます。ヤーバン地区の村々は、生計を農作物や家畜からの収入に頼っており、きれいな生活・農業用水を安定的に得られるようになりました。「店の売り上げは以前は一日当たり100ソモニ程度でしたが(約29ドル)、今はその10倍になっています」。食料品や日用品を売る店も路肩に立ち並ぶようになりました。
学校教師をつとめるシェルマトフ・オチルディさんも、「綿花の収穫量が増えましたし、家畜の数も増えました。子供たちの服もよくなってきました」と語ります。給水システムの改善により、人々の生活水準が明らかに上がったのです。ゴジマリク地区でも、灌漑設備をそなえた農地が、震災前の倍以上の広さに拡がったことに伴い、綿花や小麦の収穫量が大幅に増えたのです。変わったのはそれだけではありませんでした。「冬にインフルエンザが流行る程度で、病気にかかる人も減りました。」村の医師、タンギベルディエフ・アブドムミンさんによれば、来院者の数はかつて一日10名程度だったのが最近は2、3人だということです。
同プロジェクト詳細はこちら。
ADBのタジキスタン事務所はこちら。
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新しいADB出版物
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「アジア開発展望」2008年版
本書は、アジア・太平洋地域の40以上の途上国の経済情勢について、包括的分析にもとづいて今後の動向を占うほか、東アジア、東南アジア、南アジア、中央・西アジア、および太平洋諸国の5地域にわけて中期トレンドの分析を行う、ADBの代表的経済刊行物です。今年はさらに、「アジア途上国の労働と労働者」を特別テーマとし、若年層の失業問題や技術訓練、年金システムといった重要な問題について、アジア全域にわたる考察を加えています。
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「調達に関するガイドライン」
「調達ガイドライン」(2007年版)の日英バイリンガル版が完成しました。以下のURLにてご参照可能です。業務のご参考にお役立て下さい。
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ADB出版物についてのお問合せはJRO河津まで:kkawazu@ADB.org
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