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ADBでは、中国内モンゴル自治区に建設予定の風力発電施設に対し、最大で1億6400万人民元(=約2400万ドル相当、人民元建て長期融資)を融資することになり、去る7月7日、北京にて署名式が行われました(写真)。今回融資を受ける大唐中日(赤峰)新能源有限公司は、九州電力株式会社、住友商事株式会社および住友商事有限公司、中国国有企業である大唐集団公司の合弁企業で、総事業費は7300万ドルです。中国における民間の風力発電施設がADBの融資を受けるケースとしては初の事例であるほか、これにより、中国の温暖化ガス削減と、再生可能エネルギー分野への民間投資促進の両面で効果が期待されます。
中国では、経済成長が依然堅調を保っていることなどもあり、米に次いで世界第二位の電力消費国(年ベース)ですが、石炭発電の比重が高いことから、世界の温暖化ガス排出量の相当部分を中国が占めるとみられています。このため中国政府は、風力発電を、商業ベースになりうる化石燃料代替クリーンエネルギーと位置づけ、2008年現在12GWの風力発電量を、2020年までに100GWにしたいとしています。風力発電産業が発達し、中国全土の豊富な風力資源が有効活用されるようになれば、現在の発電能力の1.5倍に相当する約1000ギガワット(GW)/時の発電が可能との試算もあるそうです。
こうした風力発電事業を中・大型規模かつ商業ベースで展開する上で特に好立地とみられているのが、内モンゴル自治区です。今回赤峰(Chifeng)市に建設予定の施設(12平方㌔)が完成すれば、年間を通じ133GWhの発電が見込まれるほか、国有電網に対する安定供給が実現する見通しです。さらに、各国に温暖化ガス削減の目標を課している京都議定書のクリーン開発メカニズム(CDM)に基づいたカーボンクレジットも産出するとみられています。
プロジェクトのチームリーダーをつとめるADB北京事務所の木村寿香(ひさか)インベストメント・スペシャリストによれば、「中国ではこれまで、リーズナブルな条件の融資が限られていることがクリーンエネルギー関連プロジェクトの足かせでしたが、本件は、再生エネルギー分野での中国国有企業と日本企業の協働のモデルとして、さらなる民間企業の風力発電分野参入の促進につながるものと期待しています」とのことです。
同プロジェクト詳細はこちら(英文)。
ADBの中国駐在員事務所はこちら(英文)。 |