ラオスのナムグム第3発電所を支援

【マニラ、2011年11月3日】アジア開発銀行(ADB)は、ラオス1に対し、ナムグム第3水力発電所の建設支援を目的とする総額約4億6500万ドルの融資を決定した。プロジェクトへは、タイの銀行を含む民間金融機関も融資を供与する。

ナムグム第3水力発電所は、ラオス北部のナムグム川に位置し、総工費は約10億ドル。プロジェクトで建設されるダムは高さ220m、貯水池面積27.5㎞2、出力44万キロワット(kW)。官民連携(PPP)事業として進められ、2017年までの操業開始をめざす。発電所は、ナムグム第3電力会社(NN3PC)が27年間契約で建設・運営にあたる。建設予定地の下流には、既存のダム2基があるほか、上流部分でもダム1基が建設中となっている2。ADB側担当は、東南アジア局(SERD)と、民間セクター業務局(PSOD)。

NN3PCは、タイのGMSラオとラチャブリ・エレクトリシティ・ジェネレーティング・ホールディング、および丸紅の100%出資子会社であるアクシア・パワー・ホールディングスの民間3社が保有。ADBからの融資のうち、最大3億5000万ドルがNN3PC向けで、うち最大1億5000万ドル分のリスクを、事前の契約3に基づき民間金融機関が引き受ける。ラオス政府も、ラオ・ホールディング・ステート・エンタープライズ(LHSE)を通じてNN3PCを保有する予定。ADBは、この株式取得の財源調達を支援するため、1億1500万ドルをラオス政府に融資する。

周囲を山に囲まれたラオスでは、国民の3人に1人が貧困層4とされ、一層の貧困削減努力が求められている。一方、隣国タイでは、エネルギー需給が逼迫しているほか、天然ガスをはじめとする化石燃料が発電源の大半であることから、発電に伴う温室効果ガスの排出量が国全体の総排出量のほぼ半数を占めている。

本プロジェクトで発電される電力は、主にタイに輸出され、売電収入がラオスにおける貧困削減プログラムの一部財源となる。具体的には、タイ向けの年間総輸出量20億7200万キロワット時(kWh)によるラオス側売電収入は最大7億7000万ドルと見積もられており、うち少なくとも2億ドルが、貧困削減と環境保全のプログラムに振り向けられる。


1 ADBの対ラオス支援詳細は、http://www.adb.org/countries/lao-pdr/main参照。
2 NN3の上流に、NN4のA・B発電所が計画されている。
3 Risk participation agreement。
4 1日の生活費が1.25ドル未満。

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