東京 (2018年11月8日) 2017年5月に横浜で開催された第50回アジア開発銀行(ADB)年次総会で出版されたBanking on the Future of Asia and the Pacific: 50 Years of the Asian Development Bankの日本語版となる『アジアはいかに発展したか-アジア開発銀行がともに歩んだ50年』が勁草書房より出版された。
1966年に創設されたADBの50年の節目に、ADBが創設に至った背景から、アジア経済発展の歴史、アジア・太平洋地域各国の状況、さまざまな危機を含む世界の動きなどを、ADBの50年の歴史を10年ごとに五期に分けて記述したものである。ADBの50年にわたる取り組みを振り返り、アジア・太平洋地域の経済発展、国際開発アジェンダの進展、そしてADBの沿革という三つの歴史的視点から構成されている。また、この地域の発展における日本の貢献についても具体的な事例をもとに記録されている。
ADBの軌跡をたどった書籍は、創設20周年を記して1987年に出版された社史、A Bank for Half in the World (『世界の半分のための銀行』)以来、30年ぶりである。
原著者のピーター・マッコリー氏は、現在、オーストラリア国立大学(ANU)アーント・コーデン経済学部に所属する経済学者であるが、オーストラリア政府代表のADB理事やアジア開発銀行研究所の所長も務めており、ADBの業務にも精通している。また、本書の執筆には、局長クラスの幹部をはじめ多くのADB職員が協力したばかりでなく、中尾武彦ADB総裁自身も直接深く関わるなどし、3年をかけて完成した。
本書籍の作成に至った経緯や背景などについては、この序文の中で述べられている。(本書日本語序文:/sites/default/files/publication/235061/adb-history-book-preface-jp.pdf)
一橋大学国際・公共政策大学院客員教授の浅沼信爾氏と、静岡県立大学名誉教授の小浜裕久氏が日本語版の監訳にあたった。A5判、500ページ。
また、本書購入については、勁草書房 http://www.keisoshobo.co.jp/book/b378096.html にお問い合わせください。
英文原本は /publications/50-years-adb からダウンロード可能です。