ジョージア、トビリシ(2021年12月9日)– アジア開発銀行(ADB)は、バンク・オブ・ジョージア(JSC Bank of Georgia)と1億ドルの融資契約を締結した。これにより、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる経済困難の中、緊急に必要な金融へのアクセスを改善することにより、特に女性が経営する企業など、中小零細企業(MSMEs)の成長を後押しする。

ADBがリード・アレンジャーおよびブックランナーとして取りまとめた融資総額は2億ドル(またはそのラリ相当額)であり、ADBの通常資本財源と国際協力機構(JICA)から各1億ドルが提供される。これはJICAが2012年に海外投融資(PSIF)を再開して以来、同スキームのもとでジョージアにおいて実施する初のプロジェクトである。

ADBはまた、新型コロナによる経済的な影響をより受けやすい、女性が経営する中小零細企業を支援するために、バンク・オブ・ジョージアに対して技術協力資金も提供する。中小零細企業は、ジョージアの経済において重要な役割を果たしているが、金融へのアクセスは限定的であり、特に女性が経営する事業の運営や拡大に必要な資金を得ることは非常に困難である。

ADBのアショック・ラバサ民間部門業務・官民連携担当副総裁は、「ADBは常に、目標を同じくする最高のパートナーとの協力を目指している」とした上で、「今回、ADBとバンク・オブ・ジョージアは金融包摂の拡大、ジェンダー平等、雇用創出、そして手頃な価格の金融サービスへのアクセスを達成するという目標を共有しており、このプロジェクトはこうした目標に貢献する」と述べた。

ADBのスザンヌ・ガブリ民間部門業務局長は、「このプロジェクトには、ジェンダー格差を縮小するためのジェンダー平等と女性エンパワーメントに直結する措置が盛り込まれている」とし、「我々は、女性が経営する中小零細企業への経済危機の影響の緩和を目的とした、バンク・オブ・ジョージアによる女性ビジネスプログラムの実施をさらに支援することをとても楽しみにしている」と述べた。

また、JICAの原昌平民間連携事業部長は、「このファシリティによって、中小零細企業の金融サービスへのアクセスが改善し、ジョージアの中小零細企業のさらなる持続可能な経済成長と女性の社会的成功が促進されるだろう」と述べた。

バンク・オブ・ジョージアのスルハン・グヴァリア(Sulkhan Gvalia)最高財務責任者は、「このパートナーシップの成功により、ADBやJICAと協力関係が築けることをうれしく思う。これにより、ジョージアの中小零細企業に対して切望されていた長期融資を引き続き提供することが可能となる」とし、「JICAとの協力は今回が初めてだが、2012年に再開された海外投融資スキームの下で、ジョージア初のパートナーとなれたことを喜ばしく思う。ADBとJICAの協力に感謝するとともに、我々の協力関係がさらに強化されることを期待する」と述べた。

バンク・オブ・ジョージアは、小口金融業務、決済、事業金融業務などのサービスを提供するジョージアの大手銀行である。同行は、小口・事業金融の堅固なフランチャイズを展開する決済サービスや金融モバイルアプリの大手企業であり、デジタル化とデータ分析の強化に注力している。

ADB は、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、気候変動や災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。

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