ADBはネパールの学校や生計の再建を目的とした 日本からの資金による無償援助を承認 | Asian Development Bank

ADBはネパールの学校や生計の再建を目的とした 日本からの資金による無償援助を承認

ニュースリリース | 2015年10月8日

【マニラ、2015年10月8日】アジア開発銀行(ADB)は8日、今年4月にネパールで発生した地震により最も甚大な被害を被った14の郡において学校を再建し、生計の建て直しを支援するために必要な小額融資を提供し、災害への認識を強化することを目的とした1500万ドルの新たな無償援助を提供することを承認した。

この無償援助は、貧困削減日本基金から提供される。同基金は、ADBのプロジェクトによる貧困削減や社会開発を支援するために、日本政府が2000年に設置したもので、本無償援助はADBが管理する。

ADB南アジア局の尾崎麻由美・金融セクター専門官は、「家屋や農地、事業が破壊され、家畜や農作物が無くなったことにより、少なくともさらに70万人のネパールの人々が貧困ライン以下に陥ると見られている。その多くは、地震による被害が大きかった中央丘陵および山岳地域の人々で、同地域は以前から貧困層が多いとされていた」としたうえで、「彼らが生計を再建出来るよう、我々は、彼らの可能な限り早急な立ち直りを支援しなければならない」と述べている。

この1500万ドルの無償援助のほか、ネパール政府は130万ドルを、また、ネパールのマイクロファイナンス貸し付け機関である小規模農業開発銀行は150万ドルを提供することとなっている。

これらの支援総額のうち、約810万ドルは災害耐性の高いモデル学校を少なくとも14校再建するために、700万ドルは被災地域の少なくとも12,500の家庭にマイクロファイナンスを提供するために、190万ドルは人々が災害への準備対応策をより良く理解することを支援するトレーニングを開催するために、使われる予定。

4月25日に起きたマグニチュード7.8の地震や5月12日に起きた大きな余震は、31の郡において約230万の家庭と560万人の就業者に影響を与えた。これらにより、2015年7月15日に終わる年度では、約1億7000万ドルの個人所得が失われた。

これらの貧困家庭の多くは銀行サービスへのアクセスが無く、マイクロファイナンス機関に頼っているが、それらの機関は自らの資金が少ないことから、被災家庭からの貸付需要に応えられていない。また、地震による揺れのため、公立と私立の学校で26,000以上の教室が破壊されたことに加え、26,000の教室が被害を受け、教育も途絶している。教育セクターにおける損害や滅失は、約3億1000万ドルに上ると見られており、また、学校へ行けない状況が長引くにつれ、教育の習熟度や就職の見込みが低下する。

この1500万ドルの無償援助は、今年5月27日に承認された300万ドルの災害対応無償援助と、同6月24日に承認された2億ドルの緊急融資に加え、提供されるもの。ADBは更に、ネパールの復旧支援のため、同国における既存のプロジェクトから資金を振り向ける用意もある。

ADB(本部:マニラ)は、インクルーシブな経済成長、環境に調和した持続可能な成長、および地域統合の促進を通じ、アジア・太平洋地域の貧困削減に取り組んでいる。1966年に設立されたADBは67の加盟国・地域から成り、うち域内加盟国・地域は48である。2014年のADBの支援総額は、92億ドルの協調融資を含め、229億ドルだった。