ADB総務会は初めてとなるバーチャル形式での年次総会を開催し、ADBの財務事項について承認

News Release | 2020年5月22日

フィリピン・マニラ(2020年5月22日)-アジア開発銀行(ADB)の総務会は本日、新型コロナウイルスのパンデミックの影響により、バーチャル形式で初めて年次総会を開催し、ADBの2019年の財務諸表と純利益の配分を承認した。

この承認手続きは、第53回年次総会の第1ステージとして行われたもので、このビジネス・セッションには、68の加盟国・地域の総務またはその代理出席者が参加した。

ADBの総務や政府高官、民間セクターの参加者、国際機関や市民社会組織の代表者、若者、学術関係者やメディア関係者らが参加し、各種セミナー等を含めて開催される年次総会の第2ステージは、今のところ2020年9月18日から21日の日程で、韓国の仁川において開催が予定されている。

浅川雅嗣ADB総裁は、会合の中で、「我々の足元の優先的課題は、開発途上加盟国が新型コロナウイルスのパンデミックに立ち向かい、持続可能な経済成長の軌道に戻る上で必要な支援を提供することである」とした上で、「本日の財務諸表と純利益の配分の承認により、この地域における数百万人の人々の生活と経済に影響を与える甚大な課題に対処するための手段と財務の安定性を確保することができる」と述べた。

ADBの総務会議長である韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官は、「現在の保健医療と経済の危機を乗り越えられるかどうかは、今日の我々の選択と努力にかかっている」とした上で、「ADBは、新型コロナウイルスへの政策的対応について知識の共有を強化し、低所得国や社会的弱者への支援の拡大を通じて、この危機を好機に変えるべきである」と述べた。

ADB総務会は、2019年のADBの通常資本財源から、過去最高の純利益10億6,900億ドルの配分案を採択した。2019年の配分可能な純利益は2018年の8億4,140億ドルを上回ったが、それは主に融資業務や流動性投資からの利益の増加やノンソブリン向け融資に係る引当金の減少によるものである。

配分可能な純利益は次のように割り当てられる:ADBの資本の健全性を支え、純利益を生み出すベースとなる通常準備金へ6億1,570万ドル;ADBの低所得加盟国に無償資金を提供するアジア開発基金へ2億5,950万ドル;ADBの技術協力のための安定的で見通し可能な資金源であるとともに新型コロナウイルス対策へのさらなる支援を提供する技術協力特別基金へ1億3,000万ドル;地域協力・統合基金へ3,000万ドル;気候変動基金へ2,400万ドル;アジア・太平洋災害対応基金へ1,000万ドル。

ADB総務はまた、年次の財務諸表を承認した。ADBの通常資本財源を活用した業務利益は、2019年に総額11億ドルとなり、2018年の8億8,900万ドルから増加した。2019年の純利益は総額15億5,400万ドルとなり、2018年の7億5,000万ドルから増加した。

ADBは、4月13日に発表した200億ドルの支援パッケージを通じて、新型コロナウイルスによる影響に対処する加盟国を積極的に支援している。そうした支援をより迅速かつ柔軟に届けられるように、一連の業務合理化手続きを承認した。ADBが実施している支援の詳細については、ADBのウェブサイトを参照。

ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。