ジョージア、トビリシ(2022年10月13日)−アジア開発銀行(ADB)は、Georgian Renewable Power Operations (GRPO)が発行したグリーンボンドに400万ドルを投資し、その資金は、GRPOの既存事業の支援に活用される。また、この投資は、GRPOの親会社であるGeorgian Renewable Power Company Group JSCの再生可能エネルギー事業を支援するための追加資本を提供するものである。
ADBの投資は、GRPOが発行するジョージア初の上場グリーンボンド(5年債)、かつジョージア証券取引所に上場する債券として過去最大となる8,000万ドルの一部となる。またADBは、国際協力機構(JICA)が出資する、アジアインフラパートナーシップ信託基金(LEAP)からの400万ドルの本債券への投資の引き受け管理も行う。
ADB民間部門業務局上級インベストメントスペシャリストのDavid Urbaneja-Furelosは、「ADBの支援は、このジョージア初の国内グリーンボンドであり、かつ同国最大規模の上場債券を通じ、同国の国内資本市場のさらなる発展を後押しする」とした上で、「今回の投資は、ジョージアにおけるこれまでのグリーンボンドへのアンカー投資家としての実績に基づくもので、こうした債券やその他の債券への我々の関与は、加盟国・地域が掲げる気候目標の達成に寄与することとなる」と述べた。
Irakli Gilauriジョージアキャピタル会長兼CEOは、「GRPOが8,000万ドルのグリーンボンドを成功裡に発行したことについて発表できることを嬉しく思う。この取引は、投資家から寄せられた大きな関心に見合うもので、現在の過去に例を見ない状況下においても資本へのアクセスを可能とした。この度の債券発行において、戦略的投資家の一員として重要な役割を果たしたADBに感謝したい」と述べた。
GRPOは、総設備容量が50.4メガワットに達する4基の水力発電所とジョージア唯一の風力発電所を含む、5つの再生可能エネルギープロジェクトのポートフォリオを管理している。2020年にADBは、GRPOの前身であるGeorgia Global Utilities JSCが発行したグリーンボンドに投資した。
GRPOは、JSC Georgia Capitalが全額出資するGRPCグループの完全子会社である。JSC Georgia Capitalの株式は、ロンドン証券取引所に上場しているGeorgia Capital PLCが100%出資している。
LEAPは、JICAからの15億ドルの出資を受け、2016年に設立された。ADBの開発途上加盟国における質の高い、持続可能な民間セクターのインフラ事業の実施を支援しており、支援対象分野は二酸化炭素の排出削減、省エネルギー、適度な負担での医療や教育、情報通信サービスの提供など多岐にわたる。
ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、気候変動や災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADBは1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。