【フィリピン・マニラ、 2017年9月8日】アジア開発銀行(ADB)は、48の地域内加盟国の経済、金融、社会、環境に関する最新統計をまとめた2017年度版「アジア・太平洋地域主要指標」(Key Indicators 2017 for Asia and the Pacificを発表した。

ADBの澤田康幸チーフ・エコノミストは、「『アジア・太平洋地域主要指標2017』は、ADB加盟国、研究者、報道機関、そして一般の人々が地域の開発の進行状況をモニタリングするにあたり有用なツールである」としたうえで、「(ここに掲載されている)データには、政策決定者たちが開発目標の達成を目的として、政策の優先付けを行ううえで参考となる重要な役割があり、また、この報告書には、開発の幅広いテーマに関する比較統計がまとめられている」と述べている。

今年の報告書に追加された主な点は、ADBの研究者が3件の試験的調査を行って集計した性別分類データである。開発目標の達成に女性の資産所有が関係するという明らかな証拠があるにも関わらず、2030年に向けた持続可能な開発目標(SDGs)の進展のモニタリングに必要とされる性別分類データは不足している。今回の試験的調査により、個人レベルでの資産所有に関する重要なデータが集積され、今後この課題の統計研究を行うにあたり、貴重な教訓となっている。

そのほか、報告書には下記が含まれる。

  • アジア・太平洋地域におけるSDG指標: この報告書では人、地球、繁栄、平和、そしてパートナーシップという5つのテーマから進展を分析。
  • 人、経済と生産高、通貨および金融と物価水準、グローバリゼーション、運輸と通信、エネルギーと電気、環境、行政とガバナンス、8つのテーマにまたがる指標を含む地域傾向と図表。
  • 2015年度版主要指標ではじめて導入されたグローバル・バリュー・チェーン統計の図表とデータの最新版
  • 48の域内加盟国の国別統計はオンラインで入手可能。

本リリースにあわせてADBのオンライン統計データベースも更新され、adb.org またはここからアジア・太平洋地域の主要指標にアクセスできる。

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