【マニラ 2019年10月8 日】アジア開発銀行研究所(ADBI)の新所長に園部哲史氏が任命されました。着任は2020年4月1日の予定です。
園部氏は開発経済学を専門とする政策研究大学院大学(GRIPS)の教授であり、現在、同大学の副学長を務めています。
園部氏は「アジア開発銀行(ADB)に加盟の開発途上国の政策当局者に向けた知的提言を行う、このような重要な研究機関の一員になることを光栄に思う。アジア太平洋地域にとって戦略的に重要な課題に焦点を当てつつ、中長期的な開発に向けた効果的な開発戦略の特定や能力構築の支援に、ADBIのパートナーや同僚と共に携わっていくことを心待ちにしている」と述べています。
園部氏は東京大学経済学部を卒業し、米国イェール大学で経済学博士号を取得しています。
園部氏の前任となる吉野直行・現ADBI所長は、2014年4月に着任しました。在任6年の間に、ADBIはインフラ投資、中小企業政策、環境政策、金融教育といった重要な領域での研究を進め、域内外での最有力シンクタンクの一つへと進化を遂げました。
2018年版のペンシルバニア大学公表の世界有力シンクタンク評価報告書では、ADBIは全世界ランキングでトップ25の仲間入りをするとともに、政府系シンクタンクとしては5年連続で世界第2位にランクされています。
日本がG20議長国を務めた2019年には、吉野ADBI所長がG20の政策提言・研究ネットワークであるT20の議長を務め、G20大阪サミットに向けた革新的な政策提言の数々をT20コミュニケとして同年5月にとりまとめました。
ADBIは1997年に東京に設立され、アジア太平洋地域の開発途上国における貧困削減・持続的成長を促進するための能力・知見の構築を支援しています。
問い合わせ先:アジア開発銀行研究所 03-3593-5500
総務部長 目黒 克幸
同次長 広部 伸浩